マチプレートとマチワイヤで巻き爪がよくなりパンプスもはける

佐倉琴美さん(仮名)女性37歳

 

じっとしていても常に親指の先が痛い私が、左右の足の親指の先に痛みを感じ始めたのは、いまから4〜5年前のことでした。いわゆる巻き爪です。左右の親指の爪がまっすぐに伸びないで、爪が内側に丸まって肉にくい込むような状態になってきたのです。

 

靴をはいて歩くときはもちろんのこと、寝ているときやじっとしていても常に痛いのです。指先を締めつける靴下をはいただけでも、痛みを感じるようになってきました。丸まった部分の爪を切れば、肉に当たらないだろうと、最初は自分で爪を切っていたのですが、それでも痛みが取れない場合には、年に一度くらいの割合で病院に行って爪を切ってもらうことで、何とかごまかしていたのです。

 

しかし、爪を切ればどうしても深爪をしてしまいます。それが悪かったのでしょう。どんどん巻き爪がひどくなってきたのです。パソコンで調べてみて巻き爪ロボという商品なども試してみました。しかし、これは装着すること自体が痛みを伴うえに、
装置をかけてからもかなりの痛みがこれは何とかしなければ、根本的に治す方法はないのかと思いました。

 

そこで試してみたのが、ドイツ製の器具を使った治療でした。爪の生え際から3分の1くらい上の爪の両端に引っかけた特殊なワイヤーを、爪の真ん中にもってきてねじるというものです。これによって、爪を持ち上げて肉にくい込むのを防ごうという方法です。ありました。結局、私には合わなかったのでしょう、我慢できずにわずか2日ではずしてもらうことにしました。

 

巻き爪ロボもドイツ製器具もだめだった。どうしようかと悩んでいるときに、雑誌で知ったのがSMAPという爪の矯正器具を使った新しい治療法で、さっそくこの治療を行っている病院に行き、治療を受けることにしたのです。

 

このSMAPというのは、幅が2.5ミリのごく薄い形状記憶合金のプレートで、マチプレートというそうです。これを爪の横幅の長さに切り、親指の爪のつけ根から少し上のところに、爪のカーブに合わせて接着剤で貼りつけるというものです。形状記憶合金というのは、あらかじめ金属にある形を記憶させておき、たとえ曲がっていても、一定の温度以上になるともとの形に戻る性質がある金属だということです。

 

そこで、このプレートを爪に貼りつけ、1日に3回ドライヤーで熱風を約10秒間吹きつけ、温めるのです。すると、プレートはまっすぐな形に戻ろうとするため、爪が上に持ち上げられて肉にくい込むのを防止します。このプレートを半年から1年くらい貼り続けることで、丸まった爪の形を矯正して
いくという方法です。

 

最初の効果は早くも出てきました。これまでのような痛みがなくなってきたのです。3カ月たっころには、これまでのようなウォーキングシューズではなく、痛くてとても無理だった普通のパンプスや、先が細くないおしゃれ靴もはけるようになってきたのです。

 

しかし、これで巻き爪が治ったわけではありません。その後もマチプレートを10カ月ほど貼り続け、さらに最終段階として爪を伸ばしておいて、3週間にわたってさらにマチワイヤをつけることにしたのです。方法は、伸ばした爪の先の両端に穴を開け、棒状の特殊なワイヤー
(マチワイヤ)を通すというものです。このワイヤーは曲げても、もとに戻るだけの弾力があり、これによって爪がさらに上に持ち上げられるのです。

 

現在、左足の親指はほぼ完治、右足の親指にマチワイヤをつけている状態で、長年悩まされてきた巻き爪から解放されるまであと一歩というところまできています。プレートは確かに、毎日ドライヤーで温めたり、プレートがはがれるたびに貼り直さなければならないという手間や時間もかります。

 

しかし、これまで爪を切るだけしか方法がなかったことを考えれば、まさに画期的ともいえる新しい治療法でしょう。