マチプレートとマチワイヤで陥入爪が矯正され痛みがなくなった

池本勲さん58歳男性

 

親指の爪が内出血しやがてはがれてしまった私たちはふだん、かっこいとかおしゃれだなという基準で靴を選んではいています。しかし、サイズの合わない靴は、大きな悪影響を与えトラブルのもとにもつながります。私がつくづくそのことを実感させられたのは平成7年のことでした。気がつくと、左足の親指の爪が内出血して真っ黒くなり、やがてはがれてしまったのです。

 

きっかけになったのは、たまたま家内が購人してくれた、少し横幅の狭い靴をはき始めたことでした。私は趣味で週に2〜3回程度テニスをしていますが、ちょうど同じころに、たまたまテニスシューズも横幅の狭いものをはいてプレーしていたのです。それがいけなかったのです。

 

爪が割れたあとからは、新しい爪が生えてきましたが、親指の爪の左側の部分の爪が肉に引っかり、そこに肉芽ができてしまいました。さらに新しい爪は伸び続けましたが、今度は爪の先の端が棘のようになり、それが肉にくい込むようになってきたのです。歩くと痛み、テニスができない状態になりました。自分では普通に歩いているつもりでも、無意識のうちに痛みのある左足の親指をかばってしまうため、人からは足をひきずっているといわれました。

 

さっそく、近くの整形外科で治療を受けることにしたのです。医師によれば、爪が伸びてくるまでは治らないということで消毒してくれるだけでした。とてもこのま放置しておいては治るとは思えません。加えて、化膿を予防するための抗生物質を飲んだやくしんところ、体じゅうに薬疹が出てきてしまったのです。そこで次に、皮膚科で治療を受けることにしたのです。

 

ここでの治療は、約10ヵ月続きました。その間に行ったのは、肉芽を液体窒素で焼くという方法です。焼く瞬間にものすごく痛みを感じ、焼いてからも2時間は痛みが続きます。週に1度、こうした治療をしたおかげで、肉芽はだいぶ小さくなったのですが、どうしても治りきりません。

 

そんなときに友人から教えてもらったのが、町田英一先生の実行している新しい治療法だったのです。幅が2.5ミリのごく薄い形状記憶合金のプレート(マチプレート)を、爪の横幅の長さに切り、親指の爪のつけ根から少し上の部分に、接着剤で貼りつけます。この性質を利用して、
1日に1〜3回ドライヤーで熱風を約10秒間、プレートに吹きつけて温めあらかじめ、ある形を記憶させておいた形状記憶合金は、曲がってもある温度以上に温めると、また元の形に戻る性質を持っています。

 

プレートがまっすぐに伸びようとして爪の両端を上に持ち上げ、爪の先が肉にくい込むきょうせいのを防止し、丸まった爪を矯正していくという方法です。私の場合は朝1回、ドライヤーでプレートを温めることにしましたが、この治療を開始したころに、横幅の広いテニスシューズが出てきたのです。さっそくそれにはき替えるともに、ふだんはいている靴も、つま先の広がっているドイツ製の健康靴に替えることにしたのです。

 

こうしたマチプレートと靴のおかげで、3カ月もたたないころから痛みもなくなり、再びテニスができるようになりました。

 

両方の肉芽が完全に治るにはかなり時間がかりましたが、これはテニスを続けていためと思います。現在、この2つの方法で治療を続けていますが、もうほとんど正常になってきたのはうれしいかぎりです。治療の途中からまたテニスを始めたこともあり、考えていた以上に時間はかっていますが、それもあと一歩で治るというところまできています。